新渡戸文化小中学校

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SDGs学習

[7年生]SDGs×美術×社会

新渡戸文化小中学校は本年度《自律型学習者》を観点に児童生徒の学びのさらなる発展に取り組んでいます。SDGsはその学びの手掛かりとして重要な要素です。

コケシを最終的な表現方法とした7年生美術の前回授業に続く、「美術×コケシ×SDGs」の授業の2回目です。

今回も7年生は美術の授業の最初に動画と画像を見ました。

1つは、テレビでも放送されているアーチスト、井上涼が作る「ビジュチューン」という美術作品を紹介するアニメーション。

そしてもう1つは、様々な芸術家や作品に自らを扮装し擬態していく作家、森村泰昌。

問い

美術の資料集に載る作品の作者は女性作家なのか男性作家なのか?例えばメキシコの画家フリーダ・カーロ、彫刻家船越桂、彫刻家ニキ・ド・サンファル。作品写真を初めて目にする7年生には、作者の性別は分かりにくい物も幾つかありました。

学びのストーリー

けれどもその視点を切り口に美術資料集を見ていくと、少しだけ気になる作品が見つかったり、この作品は何だ?という引っ掛かりを持てるようになります。

生徒たちにはここでデジカメが渡されました。そして美術資料集を美術館に見立てて、気になる作品を写真に収拾しよう!という授業が展開されました。(9つのグリッドの写真は生徒が選んだ美術作品収拾の一覧です)

今回のコケシ作品を作る授業は、SDGsの5番目の目標である“ジェンダー平等を実現しよう”という内容と緩やかに繋がるよう意図されています。補助教材である美術資料集は、性差などの実社会の出来事も反映しているのかもしれない!?という視点で見直すと、生徒たちにとって美術作品が俄然輝きを持ち始めます。

柔らかな形のヘンリー・ムーアの彫刻を選んだ子は、同時に力強い岡本太郎の作品も選んでいます。「痛ましき腕」に描かれたリボンは“ジェンダー”の手がかりになり得る予感を感じさせます。

 

上記の写真を選んだ子は、立体作品を多く選んでいます。今後コケシという立体作品を作っていくことを意識してのことか、兵馬俑と併せてピカソのゲルニカも選んでいるので歴史にとても興味を持っているとも受け取れて、その子特有の視点が感じられます。ジェンダーの視点から一見外れているように見えても、その子の見方が発見できれば大きな収穫。ジェンダーの視点についてはあくまでソフトに繋がれるよう“緩み”も持たせています。

“遠回り”を重ね、SDGs×美術×社会科で表現にたどり着く

今回はコケシのアイディアを構想することから一旦離れて、実社会に存在する美術作品を自分たちなりに選んでみる“遠回り”の授業が展開されました。生徒の選んだ美術作品群の傾向は、1人1人異なりその子だけの「選択眼」が見て取れる点に驚かされました。

今後社会科の授業とも連携することで、その「選択眼」がいい意味で揺らぎ、揉まれて、新たな経験が加えられるはずです。最終的にその子が普段より少しだけ踏み込んで考えたコケシとして、表現を結実させて欲しいと考えています。